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ハートフル

「伊勢物語」シリーズ 第一話「第六十三段 つくも髪」より、ババアの恋

   

進学教室で教える笠間由香里は指導は厳しいが「受験の女神様」と評判だった。そんな彼女にも心をときめかせるイケメンが現れた。

大学3年生の一之瀬謙治君だ。

その彼から「一緒にスポーツ・ジムにつれて行って下さい。」と頼まれ、有頂天になった由香里。新しいフィットネスウェアを身にまとい、待ち合わせ場所に出掛けた彼女だったが・・

「『伊勢物語』第第六十三段 つくも髪』より」、ババアの恋です。

 

「『伊勢物語』第六十三段 つくも髪』より

<原文>
むかし、世心つける女、いかで心なさけあらむ男にあひ得てしがなと思へど、いひいでむもたよりなさに、まことならぬ夢がたりをす。子三人を呼びて語りけり。ふたりの子は、なさけなくいらへてやみぬ。三郎なりける子なむ、「よき御男ぞいで来む」とあはするに、この女、けしきいとよし。

<勝手訳>
その昔、子持ちの女性が、ある男性に恋心を抱いてしまい、恋人になって欲しい思っていましたが、そんなことを口に出すことなど出来ませんでした。

  この思い、聞いて欲しい・・

彼女は自分を抑えきれず、「ねえ、ママは素敵な恋人に出会う夢をみたのよ」と、なんとなあ、都合のいい話を作って自分の息子たちに聞かせたのです。

でも、長男も次男も相手にしてくれませんでした。しかし、末っ子の三男だけは、「その夢はきっと叶うよ。イケメンさんがきっと現れるよ。」と言ってくれました。

それはママが聞きたかった答えでした・・

 

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