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SF・ファンタジー・ホラー

聖杯~生き血のワイン 前編

   

過去の歴史にゾンビが現れたら…というコンセプトの作品です。
時は1314年シテ島――
これだけを聞けばピンとくる方も少なくないと思います。
そう…テンプル騎士団が火あぶりにされた年号と場所です。
物語はここからはじまり、テンプル騎士団が手にしたと言われているキリストの聖杯を巡っての攻防が展開されていきます。
──が、小難しいことは考えず、聖杯を手にしたテンプル騎士団がどう守り抜くのか、どうしてゾンビが生まれ出てしまったのか、そのあたりを楽しんでいただければと思います。

 

 
 1314年シテ島。
 テンプル騎士団の上位四人が生きたまま、火あぶりにされる。
 その様子を記憶に刻むように見つめる目があった――青年の名はギザという。
 父も、またその父もテンプル騎士団に属し、自分もいずれは父や祖父のような騎士になるのだと希望を抱いたのもつかの間、時が悪かったとしかいいようがない。
 世界中に散った騎士団の行方はわからず、みな息を潜め、この事態が落ち着くのをまっているのだから、見つけようとするのは難儀である。
 それでも見つけなくてはならないのだと、抱えている『もの』を改めて強く抱きしめた。
 ――必ず守ってみせます、このふたつの聖杯。
 ギザは秘密裏に託されたそれを、人目から避けるようにして島から持ち出し、船着き場へと向かった。
 船着き場には船が一艘だけあり、三人の男が待ち構えていた。
 ギザが知る唯一のテンプル騎士団の生き残りであった。

 

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聖杯~生き血のワイン 第1話第2話

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