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SF・ファンタジー・ホラー

マスクエリア 第五覆面特区〜二章 崩壊の足音(2)

   

来訪した黒鳥会副長、大西は、新月たちに向かって、これ以上ないほど明確な形で、「計画」を察知した対立者の存在を示した。そこで示された名は、対立者の存在そのものよりも遥かに新月たちを動揺させるものだったが、大西たちは、行動によって、更なる反応を「兄妹」に強いていく。

 

 館には、第一から第四まで、四つの応接室がある。
 会う人の身分に合わせて、応接のランクを変えるからではなく、どれほど多人数の来訪者が来ても対応できるようにと、館を作った者が配慮した結果である。
 少人数の応接に適した、いかにも一般的な応接室である「第一」から、百人以上が収容可能の、まるで大会議場のような「第四」まで、まんべんなく使われている。「マクベス」の名が、どれほどの知名度であるかを示すと同時に、分け隔てのない姿勢が証明されている事実だと、事情通からは称賛されていた。
(ふふ、分け隔てのない姿勢、ですか)
 新月は、徐々に沈んでくる気分を盛り上げるため、意識的に笑みを浮かべ、「妹」の方に顔を向けた。笑いかけられたと思ったからか、佳代もまた、新月に向かって笑顔を返す。全く屈託のない、無邪気な笑みだ。

 

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