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SF・ファンタジー・ホラー

紅蓮の翼 7

   

ほだされて、出した文。
読む者が読めば判る、言葉遊び。

それでも、彼のものは、やってくる。
いとしい女を守るため。

ときとして、
その枷を外すことも、必要。

不定期に連載致します。

こちらにて初めての一般作品でございます。
こちらに関しては、
今後、一切の性描写も色恋沙汰もありませんので、あしからず。

 

「あの手紙はどんな嵐を作り出すんだろうな」

 再び酒を飲みながら鴬伽は楽しげに笑った。
 籐の椅子に座り、杯を傾けながら。

「……鴬伽さま、私も読ませていただきましたけれど、それほど……」
「隠語だからな。何なら訳してやろうか? 美羽、卒倒ものだぞ?」

 首をかしげる美羽に鴬伽はくすくすと笑いながら山葡萄の発酵酒で唇をぬらした。
 血のように赤い酒。

「……いえ、結構です……」
「残念……」

 美羽は鴬伽の笑みに何かを思ったのか、顔を赤らめながら俯いてしまい、鴬伽は口角に付着した水分を手の甲でぬぐった。
 少し粘りけのあるそれは指をべたつかせ、鴬伽は絡まる指先を口に含む。

「いろいろと楽しいことを書いたのにな……」

 赤面して俯いている美羽がとてもかわいらしい。
 言葉の裏の意味を知らずとも、隠語という意味は知っているのだろう美羽は、かすかに震えていた。

「……鴬伽さまはそういう手紙を書かれるのですか?」

 おずおずと尋ねてきた美羽に鴬伽は曖昧に笑う。

「鴬伽さま……」
「まさか。自分の男のために隠語など使わずとも口で言えばすむことだろう?」

 せがむ美羽に鴬伽は肩をすくめた。

 

-SF・ファンタジー・ホラー

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