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ノンジャンル

tripper!

   

欠席の続く優喜を心配する紗菜依。
洸は、若干の嫉妬を覚えつつ、会いに行ってはどうかとアドバイスする。
午前授業を利用して、優喜の自宅へ向かった2人は・・・・

※ある特殊な職業(?)についての描写がありますが、ドラマや映画を基にしたフィクション満載の描写になっています。

 

「サナ、元気ないな。大丈夫か?」
「んー。平気。ありがとう」
 どこか覇気のない様子の紗菜依を心配した洸は、やはり気のない様子で返されて小さく息をついた。
 優喜が最初に欠席してから4日、1度も学校に来ないどころかメールも電話も反応が無い。
 欠席が長引くのに比例して紗菜依の元気が無くなっていくのを、洸は苦い思いで見守っていた。
「やっぱ、加納が居ないと寂しい?」
 紗菜依が、優喜の不在でここまで落ち込むなんて予想外だった。恋人として嫉妬しない訳が無かったが、ここでそんな話をしても始まらない。
 だが、返ってきた意外な答えに思わず洸は聞き返していた。
「え?心配?」
「そう。別に、優喜が居なきゃ寂しくなるほど子供じゃないもん」
 そうは言っても、寂しさが全く無い訳ではないだろう。だがそんな事より、あのふてぶてしい優喜が数日学校を休んだくらいでどうして紗菜依がそこまで心配するのかが、洸には分からなかった。
「そんなに心配なら、家に行ってみればいいんじゃないか?別に病気じゃないんだし、家の用事ったって1日中拘束されてる訳でもないだろ」
「うん・・・・いや、どうだろう。特殊なお家だから」
「何なら俺もついてくし」
 そのひと言で、紗菜依はうんと頷いた。1人より2人の方が訪ねやすいし怒られるのも半分だ。
 優喜は洸を気に入っているみたいだし、連れて行って稼業がバレても問題はない筈。
 当人が聞いたら大誤解と言いそうな結論を導き出して、紗菜依はほんの少し気分が浮上するのを感じた。

 

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