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ラブストーリー

渚-nagisa-(11)

   

 いなくなた純也を探すため学校を抜け出した三人。だが、純也の行きそうなところが全く頭に浮かばなかった。
 三人は純也の手掛かりをつかむために、彼の家に向かったのだが……。

 

第11話 発見

 マイケルと弘樹の芝居のおかげで、学校から抜け出すことに成功した三人。だが、純也の行きそうな場所が全く思い付かずにいた。
 三人は手掛かりを得るために、とりあえず純也の家へと向かう事になった。

 純也の家は、渚町が一望できる少し山手の場所にある。渚町の中でも高級な住宅地が立ち並ぶ、タケル達が住んでいる場所とは少し雰囲気が違う場所だった。

 大きな杉の木が祀られている神社の横を抜けて、しばらく坂を上っていくと、目の前に大きな屋敷が現れる。純也の家である。義男の家もかなりの豪邸ではあったが、それに引けを取らないほど大きな日本家屋に入っていくことに、タケルと弘樹は少し気後れしていた。

 本瓦葺きの屋根と大きな扉で構成されたその屋敷門は、思わず門の端に『南町奉行所』という大きな看板を掲げたくなるような、そんな雰囲気だった。

 門の前で立ち止まる三人。
 マイケルが門の外から屋敷の中へ向かって叫んだ。

「たのもう!」

 マイケルらしい挨拶だった。

 一分程したあと、中から和服を着た世話係らしき老女がゆっくりと現れた。
 そして老女は丁寧に深々とお辞儀をした。

「あの、純也殿はおられますか?」

 マイケルが老女に尋ねた。

「今朝お越し頂いた時にも申し上げましたが、私も坊ちゃんがどこへ行ったのかは存じ上げておりません……。折角お越しいただいたのに申し訳ありません」

 老女は深々と頭を下げた。

 

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