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ノンジャンル

可視光線 1

   

不定期連載第3弾。

久しぶりに繋がった通信。
呼び出されたのは、須王曰く、
『居酒屋』
そこでされたお願い。

 

□■1■□

「朔、こっち!!」

 ガード下のビール箱ひっくり返したのを椅子にした、吹きさらしの場所。
 それを須王(すおう)は居酒屋と言い張るが、どう見ても屋台だと思う。

 ──こんなんが居酒屋だったら和民だとか白木屋とかはどうなんだ!?

 などと紺や灰、よくて茶のくたびれたスーツ姿に混じり異彩を放ちながらも、まったく意に介さず安い日本酒片手に手を振る須王を眺めた。

「朔(さく)、早く!!」

 半ば呆れて立ち尽くす朔に須王は笑いながら手招きする。

「久しぶりぃ。座れば?」

 おフランスの某殿様商売ブランドのスーツを身に纏った須王は、傍らでペーパーバック片手に黙り込む朔に笑いかけ席へ促す。

「今まで何処行ってたん?」
「んー、ちょっとねぇ。で、持って来てくれた?」

 曖昧に笑う須王に朔はそれ以上追求せず、1時間ほど前突然、それも非通知でかけられた通信を思い出していた。

 

-ノンジャンル


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