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ラブストーリー

I want to see you. 5

   

*『恋の足音』続編

伸吾と目覚めた朝、幸せな気分に浸りながら、桃花は伸吾の肌に身を寄せる。
帰るまで離したくないと、身体を繋ぎ合わせる二人。
別れの時間が来ても、今迄とは気持ちが違った。
直ぐにまた会える、今度は一緒に・・・そう思っていた時、英明の予期せぬ行動に桃花は恐怖を感じた・・・。

注:若干の性的描写がありますので、ご注意下さい。

 

 身体を包む暖かさにゆっくりと目を開けた桃花は、数回瞬きして、目の前にある肌を見て静かに顎を上げた。
 自分を包むようにして眠っている伸吾の寝顔に、自然と顔が綻んだ。
 少し伸びた髭が、変に男くさく見えて、年下だという事を忘れてしまう。ふと気が付けば、愛し合った後、そのまま処理だけして眠ったんだなと少しだけ恥ずかしくなった。二人共、裸のままだ。
 だが、自分と違う体温が凄く気持ちいい。もっと寄り添いたい気持ちにもなるのだが、腹部に当たる何かにこれ以上の密着が戸惑われた。

「も・・・もか?」
「ん?」

 寝惚け眼で桃花を見詰めて微笑んだ伸吾は、大きな欠伸を一つして、無意識に抱き締めていた腕に力を込めた。

「久々に、すげー気分のいい寝起き・・・」
「何それ」
「起きたら、桃花がいるから。一人で起きるのって、結構淋しいんだよ」

 伸吾はそう呟いて、身体をずらして桃花の胸に顔を埋める。
 その頭を優しく抱き締めて、桃花は不意に疼いた身体を堪えた。まだ何か身体の中で燻っている物が残っている気がしていたが、自分からそれを言い出すのも恥ずかしかった。

「えっ・・・、伸吾っ・・・ぁっ・・・」
「まだ足りないって言ったら・・・、怒る?」

 伸吾が、桃花の乳房をやんわりと揉みながら、鳩尾に唇を滑らせた。
 その感触に桃花の背が仰け反る。唇が臍まで降りた時、桃花は自ら脚を開いて、伸吾の身体を挟んだ。

「怒ってないみたいだし・・・」
「ぁっ・・・、怒らない・・・し・・・」

 微笑んだ桃花を見て、伸吾は身体をずらして桃花に口付けて、前戯も程ほどに桃花の中へと入り込んだ。
 昨夜の喘ぎ声が耳に残っていて、それが再び伸吾の欲を煽った。
 今は起きたばかりの所為か、桃花の声も控えめに零れてくる。その声を唇で塞ぎながら、ゆっくりと奥まで突き上げて、互いに昇ろうと思ったのだが、達したのは伸吾だけだった。

「ぅあ~~~~っ、俺何してんの~~~」
「何が?」

 達して桃花に倒れこんだ時、余韻も何もない声を出した伸吾に桃花が笑った。

「何で俺だけ~・・・。ごめん、桃花ぁ・・・」
「気にしないでよ、そんな事」

 桃花の身体を抱き締めながら、少し乱れた呼吸を整える。
 桃花は、いつだったかもそんな事でへこんだ伸吾を見たなと、思い出し笑いを堪えていた。

 

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