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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

秘密-すれ違う二つの心-(24)

   

智美宛てに送られて来た亮介からのメール。
それに返事を返す智美。
やはり二人はメールのやりとりをしていた。

事実を知った創は、この先どうしたらいいのかと頭を悩ませる。
事務所で頭を抱える創。そんな創に後ろから声を掛ける、一人の人物がいた。

 

秘密(24)

 智美に送られてきたメール。亮介という男からのメールだった。以前、智美に間違って送られてきたメールだと、俺は思っていた。
 亮介からのメールの後、智美が亮介へと返事を出した分が俺のパソコンに転送されてきた。

『亮介さん、こんにちわ。私も早く会いたいです。私の方はいつでも都合がつくので、亮介さんのスケジュールに会わせます。今度はどこで会えるのか、とても楽しみにしています』

 決定的だった。

 間違いだと思っていた亮介からのメール。そのメールに返事を返す智美。あいつだけは決して俺を裏切らないと思っていたのに……。

 亮介とはいったい誰なんだ?

 誠が言っていたように、智美はもしかして出会い系サイトを利用しているのか?

 利用しているとしたら、智美は何の目的で?

 どう考えても、最も屈辱的な行為しか思いつかない。主婦が出会い系サイトを利用するというのは、やはりその可能性が高い。考えたくない。信じたくない。だけど、智美は確実に亮介とメールのやり取りをし、そして直接会っている。いたたまれない気持ちになった。

 頭をかきむしり、やり場のない感情に心を支配されていたとき、俺の肩を誰かが叩いた。振り返るとそこには誠が立っていた。

「どうしたの創……」

 誠は心配そうに俺の顔をのぞき込んだ。

「誠……やっぱり智美は……」

 それ以上言葉にできなかった。だが、誠はそれだけで何が起こったのかを察してくれたようだ。

「分かった……今日、仕事が終わったら時間ある?」

 

-ミステリー・サスペンス・ハードボイルド


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