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GunDaddy&GunDaughter~ガンダディ&ガンドーター~第7話

   

ある日、斗紀桜府に一人の美女がやってきた。
二つの目的を持って。
そのうち一つはある男を見つけることだった。

 

 かつて、真紅の目の殺し屋ライトニングと呼ばれて恐れられていた男がいた。
 凄腕の殺し屋―――。
 その男の顔を見た時、ターゲットの死は決まっている……そう言われていた。
 どんな大人数が相手でも、瞬時に暗殺を完遂させることから、ライトニングというニックネームがついた。
 本名は誰も知らない。
 顔も知らない。
 知られているのは、その殺し屋は常に背に銀色の稲妻のマークがプリントされているジャケットの着ているというだけ。
 そして、まるで血でも吸ったかのように瞳が赤いというだけ……。
 殺し屋ライトニングは、ある日を境に裏社会から姿を消した。
 理由は不明。一説に殺されたとある。
 事実を知る者は少ない。

☆☆☆

 ある日曜日の朝、ハワイからの便が斗紀桜空港に到着した。
 斗紀桜空港は、斗紀桜湾沖に築かれた人工島にある。
 トラベルバッグをガラガラと引きながら空港から出た彼女は、目の前に広がる海に視線を向けて足を止める。
 陽の光を受けてキラキラと輝くコバルトブルーの海。
 それを眺め、彼女はサングラスの奥の瞳を細めた。
「へえ、綺麗な海ね。日本にも、沖縄以外にこんな綺麗な海があったんだ」
 癖のない綺麗な金髪をお尻の近くまで伸ばしている彼女は、美女といって過言ではなかった。
 百七十を越えている長身。出るところは出て引っ込むところは引っ込んでいるという、実に素晴らしいプロポーションをしていた。
 男なら誰でも、彼女に注目することだろう。
 特に、胸に視線が向く筈だ。確実に九十オーバーの乳房。歩くたびに、ユサユサと揺れる。
「でも、ハワイの海には負けるわね」
 再びトラベルバッグをガラガラと引き、彼女はタクシー乗り場に足を運ぶ。
 その彼女の背に、視線を向けている者たちがいた。
 いかにも、な外見の二人の青年。
 彼らが狙うのは、美女が持つトラベルバッグ。
 美女は見るからに高級なスーツを着ている。
 トラベルバッグの中身も高級だろうと、二人は判断する。
 青年たちは美女に向かって走った。
 一人が獲物の背中を押して転ばし、もう一人が荷物を奪う……それが、彼らのいつものやり方。
 そのやり方で、もう何度も成功している。
 今まで一度も警備員にも警察にも捕まっていない。顔も見られていない。
 今日も成功する……そう思っていた。だが、今日の相手は悪かった。
 美女の背中を押そうとした瞬間……顔面に裏拳を食らった。鼻の骨を砕かれ、鼻血を大量に撒き散らしながら背中押し係りの青年はダウンする。もう一人、荷物を奪う係りの青年は、奪おうとしていたトラベルバッグで胸を強打された。肋骨を数本を砕かれた青年は、まるで潰された蛙のような悲鳴を上げて倒れる。

 

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