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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

秘密-すれ違う二つの心-(30)

   

衝動的にマユの首を絞めてしまった創。
呆然とする創の元へ掛かって来た一本の電話。
留守電機能に切り替わった電話のスピーカーから流れてきた男が言った「また人を殺した」という言葉に、電話の相手が亮介だと悟る創だったのだが……。

 

秘密(30)

  留守電機能が終了し、電話が切れた。

 バレている……亮介には俺の行動が見えている。でもどうやって? どこかに隠しカメラでも設けられているのだろうか?

 やばい。

 マユを殺したところを見られている。

 亮介はそれが狙いだったのか?

 俺がマユを殺すところ撮影して、それを証拠に警察に通報するつもりだったのか?

 いや、違う。そんな偶然あり得ない。

 俺が最初からマユを殺すつもりだったならまだしも、マユを殺してしまったのは突発的な出来事だ。亮介が俺がマユを殺すと睨んでカメラを設置したなんてあり得ない。
 
 じゃあどうしてこのタイミングで電話を掛けてきたんだ? 俺の行動を、奴はどうやって知ることができたんだ?

 考えれば混乱する。奴の正体も、奴の手段も、そして奴の考えていることも全く見当がつかない。この先どうすればいいのか分からず頭を抱えていた時だった。近所でパトカーのサイレンが鳴っているのが聞こえた。

(やばい! 亮介の奴、通報しやがった!!)

 俺は思わずマユを抱えあげ、寝室へと運んだ。布団と毛布を身体に掛けマユの死体をベッドの中へと隠した。

 リビングに戻り慌てて照明を消す。ソファーの陰に隠れ、俺は息を潜めた。

 

-ミステリー・サスペンス・ハードボイルド


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