幻創文芸文庫 (β)

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SF・ファンタジー・ホラー

我が主君!!【3】

   

※作品中にガールズラブ的展開があります※

光る刀を振るい、藍子は怪しい怨霊たちを撃退した。
驚くみちるに藍子は「大丈夫。みちるはあたしが守るから」と言う。

みちるは坂城家に呼ばれ、四姉妹に、にわかに信じがたい話を聞かされる…。

 

 藍子が踏み込んで刀を振り下ろすたびに、白いキャミソールに重ねたクリーム色のニットチュニックのウエストのスピンドルがほろほろと揺れた。オリーブグリーンの薄手コットンのフリルスカートの裾もひらめいた。
 電柱の陰に隠れて、みちるは、信じがたい光景を、目を見開いてじっと見ていた。
 藍子はもともと運動神経は悪くないものの、中学時代から一度も運動部に所属したことはないはずだ。けれど今は、その藍子が、見事な所作で、襲いかかってくる怨霊たちを斬り伏せている。
 藍色の光を放つ刀で斬られると、怨霊たちは音もなく霧散する。
 みるみるうちに敵の数は減り、最後に残った二体を藍子が斬って捨てると、辺りを覆っていた灰色のもやがサアッと晴れた。
 大きく息をついた藍子が、手にしていた刀を、宙に浮かすような手つきでそっと放した。
 すると刀は、空気に溶けるようにして、きらきらと細かく光りながら消えていった。
 辺りは、いつもの景色に戻っていた。
 怪しい者たちが現れる前と、なんの変わりもなかった。

 

-SF・ファンタジー・ホラー


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