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SF・ファンタジー・ホラー

マスクエリア 第五覆面特区 最終章 流星の輝き(1)

   

バトルシティを「占拠」されるという事態に直面した清水たちは、地下の指令室でカジモトの話を聞いていた。カジモトは、清水たちに「緑化サハラ」へ出向くことを命じる。
「緑化サハラ」にこそ、決戦での勝利のカギがあるというのだ。
非道な占領作戦に憤っていたこともあり、意気上がる清水たち。しかし、その時、更なる緊急事態が発生する。

 

 バトルシティ、第一地下司令部。
 地上を制圧された際に、地下でゲリラ的抵抗を行う指示を下すための拠点である。
 地中だが、広さと明るさが保たれており、数百人を収容することができる。
 その司令部の最深部にある一室に、清水たちは集められていた。

「大方の話はベリコから聞いた。皆、大変だったようだな」
 カジモトが口を開いた。表情は真剣で、疲労の色も見えていたが、落ち着いてはいる。
「お詫びのしようもございません、閣下。全て我々の不徳の致すところ」
 笹田が腹を抑えながらひざまづいた。顔中に湧いた脂汗が、負傷の深さを物語っていた。
「いや、アランの策が上手だったのだよ。諸君が責任を感じる必要はない」
 カジモトは、笹田に頭を上げるように促しつつ、机に広げられた、バトルシティの概観図を、とんとんと指で叩く。
「…… もっとも、これが策と呼べればの話だがな。ふん、世界中から反マクベス派を集めて一大決戦か。マクベス側に同盟勢力が付いて、対立側が内紛を起こしていたとしても、マクベス派が勝てる見込みは半分とあるまい。仮に勝利したとしても、損害は補てんが効くレベルでは済まされんだろう。貴重かつ有力な『裏』の勢力を、浪費させる意図が見えんな」
「勝利が第一の目的ではないかも知れません。彼らの本当の狙いが、バトルシティを破壊し、カジモト派の力を削ぐことにあるとすれば、今回の行動のつじつまが合います。既に彼らは『裏』の勢力を必要としないほど大きくなっていますし、決戦で反対勢力が減れば、なおさらのことでしょう」

 

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