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童話

僕はただ、キミが好きだったから

   

生まれ育った村は決して裕福とはいえなかったけれど、日本人っぽくない外見の青年を快くではないけれど受け入れてくれた

育ての親が他界したのをきっかけに外の世界を知ろうと旅立つが、心残りは唯一の友達との別れ

それでも知らない世界を知りたいと村を出たのだが、思っていたより世間は冷たく、昔が懐かしい

けれどもう帰る家はない、青年は前向きに気持ちを入れ替えその土地の人と馴染もうと努力をするのだけれど…

日本の童話「泣いた赤鬼」をベースにしたパロディです

 

 小高い丘の上から斜め下を見下ろす男の影が日暮れ近くになってもずっとそこにあった。

 背が高く小顔で、遠巻きに女子高生がキャッキャと賑わっていることから、その人が人並み以上に魅了できる容姿だとわかる。

 男は肌寒く感じる風に少しだけ身体を丸めながらも、まだそこに立ち下を眺めている。

 まるで、下にある街に何か思いを残してきたかのように――

 

-童話