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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

『ハンティング・4幕・捕獲』

   

共同執筆作品 第2弾

この男は、狂っている。
何をするか分からない。
「お願いです。もう止めてあげましょうよ。彼女に危害を加えないでください。」

最終話です。

 

彼女は必死で逃げるが、彼女は、幾度も転んだ。
男は、その光景を楽しむかのように立ち止まっては、俺に指図した。
彼女は、全身泥で汚れていた。

男は、彼女の腕をつかんだ。
男と並ぶと、彼女が小さく見える。
抵抗などできないだろう。両腕を持ち上げた。
ポケットから先ほどのショーツを取り出し、手首にはめ、手首を縛った。
その両手を、近くの木の枝に引っ掛けた。
彼女がつま先で立つか、立たないかの高さ。
彼女の動きで、枝が揺れる。
擦り剥いたのであろう、膝や腕から、血が滲んでいた。

腕を上げたことで、下半身が丸見えになった。
無毛の下半身を隠す事もできない姿を、必死に隠そうとするのか、身を捩る。
俺は、この目で確かめ、写真に残す事に、夢中になった。

腰に刺さったナイフを出し、彼女の顔を摩る。
恐怖に怯えた彼女の瞳から、涙がこぼれた。
俺は、ファインダーを覗くことで、まるでテレビ画面を見ているようだった。

「ちゃんと写真撮れよ。」
「はい」

彼のナイフが、キャミソールにかかる。
キャミソールの上をナイフが走る。
ナイフが、胸の谷間に吸い込まれるように見えなくなると、彼女の体が揺れ始めた。
もっと近くで見たいと思った。
俺はじりじりと近づき、自分がカメラマンになったように動き回りシャッターをきった。
男は、俺にこの場面を撮れというように、目配せする。
ナイフの動きと彼女の動きに、はらはらする。
ナイフの先が見え、きらりと光った瞬間、スリップの肩紐が切れた。
あらわになったふくよかな胸が、綺麗だ。
昨日ちらりと見えた、物は、乳首についた飾りだったのだと分かった。
俺は、写真に収めたかった。

 

-ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

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