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ラブストーリー

Black Blood Christmas #14【復讐は終わらない】

   

真実を知らない方が幸せなこともあるかもしれない

だけど、どこかで真実を知ってくれていたら、もしかしたら連鎖はどこかで止まっていたかもしれない

さつきが見つからないまま7年、両親はある決意を決める

そして凪と柊、政幸と弓子にも新たな枷がつけられる

その全て憎しみを凪は…

 

 7年後――それぞれは静かな時を過ごしていた。

 各々、してしまった償いを済ませ、そのうちのひとり、智が田沢家を訪ねていた。

 この7年間、娘の安否だけに神経を注いでいた為か、変わり果てた田沢画伯の姿に目を背けたくなる。

 あの日、さつきが探さないでくれといっているかのように、雪が降り続きクリスマスの日に捜索が打ち切りになった。

 行方不明扱いで7年、これからをどうするのかを決めなくてはならない日、智だけが呼ばれたのだった。

「僕なんかが来てよかったんですか? 頼まれた子供たちもまともに面倒見れなかった男ですよ」

 仕方がない、君しかいないのだから――そんな事を言っているような顔で返され、智は苦笑する。

 最終的に心を病んでしまった弓子は、誘拐だと訴えたこちら側の主張は通ったものの、精神鑑定で刑事的処罰は無理だと判断、また政幸も少なからず障害が見られ、施設に入っている。

 そんなふたりだが、互いに顔を合わせれば穏やかな表情になり愛し合う恋人のようで夫婦のようで、仲睦まじい姿を見せていた。

 結果、最終的に弓子が政幸を独占し、勝った女になれたのだ。

 しかし、そんなことをしなくても、さつきには兄に対し兄以上の感情はなかったのも事実。

 馬鹿な女だと、笑うしかない。

 

-ラブストーリー


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