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SF・ファンタジー・ホラー

マスクエリア 第五覆面特区 最終章 流星の輝き(11)

   

第一試合は、アラン側の宣言によって終了し、決戦は新たなステージへと持ち越される。

優勢に試合を進めた清水たちと、思わぬ苦戦を強いられたアランたち。控え室の空気は全く異なっていた。

そして、選手たちは、ルール無用のデスマッチに突入していく……

 

 高級ホテルのような控室には、既に全員分の食事とホワイトボードが持ち込まれてあった。
 恐らく、大会のスタッフが必要だろうと用意してくれたのだろう。
 清水は、会場までが応援に回っているという事実に心強さを感じつつ、話を切り出した。
「二回戦目は、デスマッチって事だけど、有刺鉄線、電流、地雷、全部含まれているのかい?」
「そうだな。いわゆるアリアリルールってやつだ。また、武器もリング内外に用意されているようだ。無論、トラップも武器も、『プロレス』の域を超えてはいないだろうがな」
 清水の問いに、ルール策定に関わったカジモトが応じた。表情は真剣だが、闘気は感じられない。
 主要な闘いは、清水たちに任せるとでも考えているのかも知れない。
「うむ、その前提で、今から、『勝つプロレスの戦術』ってやつを皆に伝授したいと思う」
 高エネルギー飲料を飲み下した高倉がペンを取り、ホワイトボードにポイントを提示し始めた。
「まずは、基本編だ。リングロープの代わりに有刺鉄線が張られていて、鉄線には電流が流れている。どちらも致命傷にはならんが、食らえば痛みと流血、痺れで大きく不利になる。コーナーやロープ際には追い詰められるな。逆に相手を押し込むようにするんだ。また、地雷のある場外では、下手に動きまわらないように。この辺りを覚えておくだけでも、随分楽になる」
 高倉は、上半身裸での出場は止めるべきだ、ダメージが段違いに大きくなると付け加えて、言葉を継いだ。

 

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