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王子は背中に花しょって*その参*

   

『Hey,Roki.
I’m here, anytime, anywhere, in any situation.
You know who am I. Bros?』

獅羽は狂気の眼差しで、

妖艶な微笑みを浮かべている。

『Yeah,I know you,Civa.
You are my little brother.
〈Misericordia〉, you see?』

穏やかに狼牙が囁く。

謎は深まるばかりの二人です。

〈Automatic! 王子は背中に花しょって〉の第3話です。

皆様のお言葉をお待ちしています。
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それでは、ごゆっくり…

 

海に面するテラスに、濃紺のPコートを着た獅羽が佇む。

肩口まである薄茶の髪が海風に吹かれ、乱れる髪の間から見える、翡翠の瞳とピアス…。

本来の気の強さを示す綺麗な鼻筋…

少し厚くて赤い唇が、甘い吐息を吐き出した。

コートのポケットから出した手には、煙草とZippo。

甘い唇が一本咥える。

しなやかな手で強い海風を遮り、火を点けた。

右手は再びポケットに戻る。

僅かに開かれた唇から吐き出される紫煙は、海風ですぐに掻き消される。

長身で、佇まいが美しい線の細い体…

でも、本当は男らしい体が隠されている事を、私は知っている。

首に見える、横書きされたタトゥ…

〈Misericordia〉
  
<慈悲>…

全ての生命に対して平等で、幸福を与える行動。

相手の幸福を望み、苦しみを除いてあげたいと思う心。

何故彼がその言葉を首に刻んだのか、今は分かる気がする。

〈僕らはお互いに抑止力なんだ〉

狼牙が言った意味も今なら理解できる。

一番強い風が吹いた。

<寒ぃ~>

ここまでは届かない筈の、甘いハスキーボイスが、確かに私の耳をくすぐった。

どうして?

空耳かしら?

獅羽がこちらを見た。

甘い顔に浮かぶ、射抜く様な視線…。

でも、あの夜の獅羽の表情には及ばない。

あの夜の獅羽はまさに、

〈破壊と創造の神・シヴァ〉

私の目の前に降り立った、

<有翼の獅子>だ…。

 

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