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変な神様(後編)

   

後頭部に衝撃を受けた小宮山。彼の横には禿げた頭を抱えながら、道の真ん中でうずくまる老人がいた。状況からして、この老人が小宮山とぶつかったとしか思えないのだが……

タイトルからして、この老人が神様であることはすでに分かっているのですが……果たして神様はどうして小宮山の元へとやってきたのでしょうか?

 

 薄汚れた白のハイネックのセーターを着た老人が、頭を抱えながら起きあがる。開口一番、老人は小宮山に向かって怒鳴り始めた。

「急に呼ぶんじゃない! ワシはまだ晩飯中だったんじゃ!」

 怒鳴る老人の右手には、しっかりと箸が握られていた。

「えっ? えっ? 呼んでないし。あなた一体誰ですか? しかも人にぶつかっておいていきなり文句を言うなんて」

 小宮山が後頭部を撫でさすり、老人に向かって苦言を呈した。

「ワシか? ワシは神様じゃ! どうだ驚いたじゃろう!」

「か、か、カミサマってあなた……自分の名前に様をつけるのはいかがなものかと……ところであなたは何をしてたんですか? 一体どうやったら頭同士がぶつかるんですか?」

 小宮山はぶつけた後頭部をさすりながら、老人が撫でている禿頭のてっぺんを見つめた。老人の頭のてっぺんと自分の後頭部がぶつかるには、老人がロケットのように飛んでくるか、後ろにそっと近づいて、ヘッドバッドを食らわせるほか方法がない。

「お主が食事中のワシを呼んだんじゃ。だから落っこちてきた」

「落っこちてきた? どこから?」

 老人は小宮山の顔を見ながら上を指さした。小宮山が空を見上げる。周りにビルはない。二階建ての建物が道の両側に並んでいるだけだ。

「二階から落ちてきたんですか?」

「違う! 空から」

「はっ?」

「だから、空から。食事中だったワシをお主が呼んだ。だから空から落ちてきた」

「言っている意味が分かりません」

 

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