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前夜祭の後始末 【中編】

   

ハロウィン当日、萌絵に頼まれ彼女の大学でのハロウィンパーティーに仮装して出ることに

オレにとっては何もかもが初体験

仮装してパーティーが開催されているサロンに向かうと、そこには想定外の人がいた

 

◆◇◆◇◆

 前置き長くなったけど、話はやっと数時間前というかほぼ1日前に進む。

 ハロウィン当日の午後、パーティーは午後3時くらいから数時間ということで、萌絵からはお昼頃来てほしいと連絡を貰う。

 向かった場所は萌絵の通う女子大の演劇部部室。

 女の園に男ひとりで踏み込む勇気のないオレは、半ば懇願寸前くらい切羽詰まったお願いをして萌絵に校門前まで出向いてもらう。

 それでもすれ違う生徒がほぼ女という現状に、非常に肩身が狭い。

 普通なら女がいっぱい~と喜ぶところなんだろうけど、オレとしては正直女絡みでいい思いをしたことがないというか……女の存在が恐怖でしかない時期もあったりで、そういう気持ちにはなれない。

 だが繰り返し言うが、だからと言って男色家というわけじゃない、断じて違う!

「相変わらず、ヨージくんはモテるね」

 すれ違う女性の視線を見て萌絵が耳元で囁く。

 オレは苦笑いで返す。

「けど、ヨージくんとしては嬉しいことじゃないんだよね。なんか世の中上手くいかないね」

「だね。いっそのこと萌絵と本気で付き合うかな」

 ニッと笑いながら萌絵を見ると、一瞬驚いた顔をしたが、すぐ素に戻る。

「冗談はヤメて。私は無理よ。ヨージくんが相手でも」

 オレたちの解決策はそう簡単には見つからないのかもしれない。

 無言のまま歩いた先に校内への入り口があり、そのまま中へ入るとまっすぐ部室へと向かう。

 部室の中は慌ただしく、その中に男が入ろうとしているのに誰も気づかないのか、オレたちの存在は無視される。

「ちょっと待っていて。手伝ってくれる子、呼んでくるね」

 言いながら辺りを見回し、その手伝ってくれる子を見つけたのか、萌絵は声を上げて名前を呼ぶ。

 呼ばれた子がこちらを見ると、何やら荷物を抱えこっちに歩いてくる。

「一応、大きめのドレス見つけておいたよ、萌絵。あとはちょっとゴシック風っぽい化粧したらそう簡単にはバレないと思う」

 言いながらオレをじっくりと見て
「けど、この顔だったら大丈夫そうね、ナチュラルな化粧でも」

 付け加えながら、何着か用意したドレスをオレにあててきた。

「魔女風もいいけど、アリスっぽい服もイケそうね。萌絵はどうさせたいの?」

 

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