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ラブストーリー

Home made 恋レシピ 11

   

最後の仕事をするとデスクに向かう光輝から、今日の献立を決めて欲しいと頼まれた杏樹。
一人、一階に下りて、考えた献立を光輝に見てもらい、OKをもらった杏樹は、下ごしらえをしようと思ったその時、突然の訪問者に青褪めた…。

 

 しばらく抱き合いながら、時々他愛ない話をしてベッドの中にいた二人。
 ふと時計を見た光輝が、短く溜息を吐いた。
「今日の献立決めないとな。……だけど、俺、ちょっと仕事しなきゃならないから、杏樹に任せていいか?」
 いきなり大仕事を頼まれて不安になったが、仕事なら仕方が無いと了承した。すると光輝が杏樹の頬にキスを落としてから、昨夜から脱ぎ捨てられていた服を手繰り寄せ、ニッと笑ったかと思うと、すぐにデスクに移った。
 いきなり仕事人になってしまった光輝に呆気に取られながらも、杏樹はそっと身形を整えて一階へと下りて行った。
「……献立か」
 とんでもない難問を与えられたものだと肩が下がる。だが、自分を信頼しての事だと思うと、出来ませんでしたと根を上げるのも情けなかった。
「よしっ……!」
 自分に喝を入れて冷蔵庫を覗いた杏樹は、在庫を見ながら紙とペンを持ち出して、色々考えを巡らせた。
(とりあえず、和食って考えて……。洋食でも、あまり油を使わないようなものを……)
 そう思いながら、ふとフミの年齢と体を考えてみた。フミに作ってあげるという設定のもとに考えれば、大丈夫ではないかと思ったのだ。
 そして、在庫を見て考えたのは、ふろふき大根と竹輪の磯辺上げ、そして鯖の味噌煮。
 それを書き留めて、二階へと上がって行った。

 

-ラブストーリー


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