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ラブストーリー

地図にないキスをしよう Ⅵ

   

エイミはある決心をする
期日はクリスマス、それまでにジュンに関する情報が得られなければ韓国まで行って彼を探そう

エイミをそこまで動かすものとは?

 

Ⅵ白い夜空

 10月、11月と月に一回課長に呼ばれ、退職を促される。
 12月、私は封書を1通常に持ち歩くようになっていた。
 いつ課長に呼ばれてもいいように。
 そしてその時は来た……12月の中旬、クリスマスまであと10日と迫った日、今回も屋上に呼び出された。

「沢渡さん。考えてくれただろうか。こういう時期だからね、転職もそう簡単には見つからないのもよくわかるよ。退職金、少し多めに出すよ。どこかこう区切りのいいところで……」

 課長は年内いっぱいで勘弁してくれないだろうかと言いたいみたい。
 確かに私も言ったけれど……せめて、今年いっぱいは……と。

「課長。これで課長の顔もたつでしょうか……」

 私は今月に入ってから常に持ち歩いていた封書を1通手渡す。
 『退職願』と書かれた封書を。

「沢渡さん……本当にすまない」

「なんで課長が頭を下げるのですか?」

「社長からの頼みでキミを受け入れたが、仕事はやってくれるし、これと言って問題はないんだよ、本当に。でも他の社員の事を思うと……」

「知っています。定年より前に何人か退職してもらったんですよね」

「全員が全員、無理やりではないんだが、結果的にはそんな感じで納得をしてもらったことに変わりはない」

 課長は冬期休暇前ぎりぎりまで働かずとも給料はちゃんと払うといい、引継ぎが終わり次第就職活動という名目で早めの休みを取ることを勧めてくれた。
 確かに私がいない方が社内の雰囲気いいものね。
 課長の提案をありがたく頂き、私はその週をもって退社した。

 

-ラブストーリー

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