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SF・ファンタジー・ホラー

礼拝の宴 【2】

   

旧校舎に纏わる噂は多々ある
姉はそんな旧校舎絡みの事故に巻き込まれたのだろうか…
非現実的な憶測を否定しつつも、確かめたいという気持ちが芽生える中、そのチャンスがやってきた

 

 慌ただしく図書室を出て学校を出た私たちは、そのまままっすぐ帰宅をしている。

 集合住宅地のお向かいさん同士の私たちはそれぞれの扉を開き別れる。

 別れた後、自室にこもって携帯電話を手にメールを打ち始めた。

 入学者名簿にも在籍者名簿にも姉の名前がなかったこと。

 でも、姉と繋がれる手段である携帯電話には、姉から高校に受かったというメールが残っていること……相違する現実に感じる違和感。

 そう、違和感。

 なんだろう、この違和感。

 上手く説明できず、打ち込んでは何度も消して打ち込み直したけど、結局その部分は消して送信した。

 そのまま何もなかったような顔を作って私は自分の部屋から家族が揃うリビングへと向かった。

 あずさから返信が来たのは、日付が変わるか変わらないかギリギリの時間。

 私はベッドに寝転びながらあずさからのメールに目を走らせる。

 出だしは私が送ったメールへの返事、それって不思議だよね~となっていた。

 後半はあずさの見解、というより彼女なりに知り得た情報が書かれているんだけど、なんか非現実的なんだよね。

 聖華学園は結構古い歴史があって、創設は明治だったと思う。

 今私たちが使っている校舎は昭和の終わり頃建て替えられたという話、それでももう20年以上経っているから、新設って感じはもうない。

 あずさが教えてくれた情報というのは、旧校舎に纏わる話で、その校舎では非人道的な行為が今も行われているらしいというもの。

 なぜそんな非現実的な話が今もなお言われ続けているのかというと、それなりの理由があるのよね~私もチラッと聞きかじったくらいだけど、宗教弾圧をされ追われていたとある牧師さんを匿った関係で、旧校舎のどこかでひっそりと信仰者が集まりミサをしていた。

 

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