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南関東文科大学 タイムカプセル発掘隊 第三話 ヤバいブツを掘り返せ!(2)

   

メンバーの乗った車が襲撃を受けるなどの危険はあったが、無事一か所目での「仕事」を終えた松下たちは、二手に分かれて任務を続行した。

次いで訪れた学校は、松下が、設備への不満を感じるほどに杜撰な警備網だったのだが……

 

「一号車、何が起きた!?」
 松下の声が車内に響く。何かが起きたことは間違いない。
 肝心なのは、その中身だ。
 タイヤのパンク程度ならまだいいが、本格的な襲撃を受けたとなると、相当まずいことになる。
 井沢は「仕事」熱心な男だが、戦闘やもめ事に向いたスキルを有しているわけではない。
「応答しろ、応答だっ、一号車!」
「……ふう、こちらは、何とか大丈夫です。事故も回避できました。やられましたよ。馬鹿でかいかんしゃく玉みたいなのが仕掛けられていたんです」
 松下は何度も呼びかけた。
 すると、受話器から、ぜいぜいと息の荒い、井沢の声が聞こえてきた。
 どうやら、深刻な事故は免れたらしい。
「今、どうなってる。自力で現着は可能か?」
「ダメですね。前輪が二つともいかれちまってる。とりあえず、警察が来ないようだったら、車の中に居続けますから、俺らのことは構わないで下さい」
 松下は、報告を受けて、シュウに受話器を渡した。このレンタカーがシュウの手配によるものである以上、責任者からも話を通してもらいたい状況だ。
 受話器を渡すとシュウは、「話が分かるな」とでも言いたげな笑顔を見せて、無線に向けて声を出した。
「シュウです。今回は災難でしたね。ただ、まだ敵がうろついているかも知れません。しばらくの間は、車から出ずに、じっとしている方がよろしいでしょう。一応、防弾になっていますからね。それでは、後ほど」
「……防弾だったのか?」
 通話を切ったシュウは、松下に向かって、「転ばぬ先の何とやら」ってやつですと呟き、にこりと笑った。

 

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