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南関東文科大学 タイムカプセル発掘隊 第三話 ヤバいブツを掘り返せ!(3)

   

次々と、各学校のタイムカプセルを攻略していった松下たちは、ついに最終目的地である、山中の学校に辿りついた。

しかし、今回のミッションの中で一番小さなその学校の敷地内は、数々の罠が待ち受ける、「巣」でもあった。先を急ぐ松下たちに、危険なトラップが牙をむく……

 

 市立第二中学で、ブツを取り出した松下たちは、次いで、市立第六中、市立南河中のブツの「処理」していった。
 発掘自体は、学校のセキュリティ網が甘かったこともあり、至って簡単に成功したのだが、松下たちの気分は冴えず、緊張感ばかりが高まりつつあった。
「ブツ」の内容が、どんどんと危険度の高いものになっていたことと、襲撃者に対する警戒が、その原因である。武器を持っていない松下たちにとって、抵抗できない距離から狙われている、かも知れないという現実は、単なる不愉快以上のプレッシャーをもたらした。
 加えて、松下たちの行動経路に合わせて、ブツの危険度がどんどん上がっているというのも気がかりだった。
「読まれてるってわけか、こりゃあ。単なる偶然ってこともあるかも知れねえけどな」
「ふむ、もし、相手が読んだ上でブツを用意しているのだとしたら、仕掛けてくるのは、最終地点ってことになりますかね。僕らにも、片山さんたちに対しても」
 ちっ、と、松下は軽く舌打ちした。敵の思惑のままに動かされているかも知れないという疑念は、危機感と不愉快さを同時に煽る。 ここまで四つの学校の、簡単過ぎる警戒網そのものが、自分たちを陥れるための罠だったりしたらと考えるのは、正直かなり嫌なものだ。
 実際、ある意味で松下たちは条件を満たしている。各校をいっぺんに回る中で、手持ちのブツが増えれば増えるほど、逮捕にあたる警察や危険な連中には「悪質」と解釈してくるだろう。
 容赦のない攻撃を煽るには、最終目的地で一気に罠にかけるのが、最も適していると言えるのだ。
 そして、どうやら追われているらしい現状では、一旦解散したり、ブツを処分してから仕切り直すことも難しい。前に進むしかなくなってしまっているのだ。

 

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