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南関東文科大学 タイムカプセル発掘隊 第三話 ヤバいブツを掘り返せ!(4)

   

いくつもの罠を抜け、ようやくカプセルのある場所に辿りついた松下たちだったが、またも、厄介なカギに直面することになる。

四苦八苦しながら「ダイスのキー」を解除しにかかる松下の背中に、「危険の誘い手」である雨が降り注いでいくのだった。

任務を達成した松下たちを襲う、新たな罠の正体とは……?

 

「さ、さっさと取り出そうぜっ」
「いえ、慎重にいきましょう。これだけの罠を張ってくる連中が相手なのですから、不用意に開けるとドカン、なんてことにもなりかねませんからね」
 思わず急かしてしまった松下に向けて、シュウはぴしゃりと言い切り、持ってきたシャベルを、地面とほぼ平行に入れていく。
 敷設された地雷を処理する時と同様の、罠を起動させないようにする手法だ。
 安全だが、表層の土をなでるような形でしか、発掘を進めることはできない。
 とは言え、シュウと、シュウにならって掘り始めた松下の手際は相当なもので、効率的ではない掘り方であるにも関わらず、ものの五分もしないうちに、土の中で、堅牢そうな大きなケースを見つけ出した。
 取り出してみるとかなり重く、中身が詰まっていることが容易に把握できる。
 松下はポケットから、短いピックを取り出して、カギ穴に差し込んだ。
 銃のように引き金を引くことで、簡単にポイントを押さえることができ、全てのポイントを同時に抑え込めば一般的なカギなら開けることができる。
「よっ、と。……こいつは……!」
 優れた道具のせいもあり、松下は、一分程度で、どこも壊すことなく、カギを外すことに成功した。
 しかし、開けた次の瞬間、松下は、深刻な呟きをこぼした。
 外側よりも見るからに面倒そうな仕掛けと、さらに頑丈そうな鉄の箱がセットになっていたからである。
「箱とダイスとコードですか。何をやるべきかは想像がつきますが……」
 シュウの言葉を追認するように、松下は無言で頷いた。
 鉄箱と密着する形で、ボードゲームなどで使われる十面のダイスが据え付けられており、箱とダイスを通り抜ける形で、細いコードが伸びている。
 ただ、ダイスは掌に収まりきらないほど巨大なもので、ゲームを進めるには不向きだ。
 コードは、ケースの隅につながっていて、使い捨てライターぐらいの大きさの黒い長方形の物体が、コードの端に連なる形で、ぽつりとたたずんでいる。
 もし無理な刺激をコードやダイスに加えたら、間違いなく反応することだろう。
 防犯アラームぐらいだったらまだマシだが、楽観的な要素を除いて考えれば、爆弾とその起爆装置である可能性が高い。
 カチカチと音を立てているような、分かりやすい時計式爆弾ではないようだが、その分、ハイテクな機能が搭載されているだろう。「電流が流れなくなった瞬間にスイッチが入り爆発する」タイプの代物の可能性もあるので、ニッパーでコードを切断することもできない。

 

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