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サスペンス

愛の果て。守りたいのは、愛しい人。 2

   2016年8月16日  

警察に話を聞かれたことが漏れてしまう。
テレビのワイドショーでは、エリカの過去を話す咲(さく)の姿も…
過去にもエリカ絡みで殺人があったらしい。

 

「警視庁捜査一課のです。こちらが刑事。昨日の件についてお話を伺いたく参りました。関係者全員にお伺いしていることですので、あまり身構えないでください。おふたりには女性刑事でなければ会わせないと言われましたので、私たちが」
 宮前と名乗った女性は漆黒の黒髪を後ろにひとつ結びをしている。
 姿勢がよく、何か武道をやっている雰囲気があった。
 それに対し、守屋刑事は今時の女の子という感じで刑事らしさがあまりない。
 静子はエリカが劇団を退団した後、芸能界に入る際、スタッフ関係者すべてにおいて女性で固めるという徹底振りを見せている。
 当然、記者や裏方に関しても関われるのは女性のみ。
 そのおかげで、男性社会のイメージが強い芸能界で、女性がめざましい活躍をする大きなきっかけにもなっていた。
「すみませんが、私には刑事さんがなにをお聞きになりたいのか、まったくわからないのですが」
 本題を口にする直前、エリカがそれを遮るように口を挟んだ。
 すると。
「え? ご存じないのですか? ですが、昨日の制作記者会見にご同席されてましたよね?」
 いいながら、宮前は静子の方を見た。
「うちのエリカには余計なことを吹き込まないようにしております。仕事の邪魔になりますので。ですから、何度もお断りをしたのです」
 ふたりに会わせる代わりの条件として、聞きに来る刑事は女性に限ること、事件の概要を詳しく語らないこと、なによりマスコミ関係にこの件がきっちりと片付くまで情報を流さない、さらに名前は伏せる等を出されていたらしいが、それらを守れなかったらしい。
 いつかは知れるだろうが、今はまだ知る必要はないと静子が判断をしていた。
 それなのに、「ご存じないのですか」と口にする。

 

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