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ハートフル

モモヨ文具店 開店中<33> ~日付スタンプを使っての琉華の覚え書き~

   

 
それで関西のどっかに行って、市やく所でこせきをうつした。
りいかはむこくせきしゃとかいうのでおじさんがまつのざわでこせきを作った。
うんそうそう。これがはじまり。
でもおじさんはこれだけじゃなくてつきよの(今いるところ)にうつるかという話をはじめた。おくさんがお店をやっていてうつすから(いどうするってこと?なんで?)そこでおれはおまえたちとくらそうと思うって。
すっげーこまった。
だってそんなことしてくれるひつようなくね?
 

27,09,05
琉華記す
この当時、揉めに揉めていた県道十二号の拡張工事が完全に決まったらしく、モモヨ文具店は一時閉店して、商店街に移転することを決めている。十年前のわたしの隣にいたお兄さん――直お兄さんは、今は、独立している。
タカアキおじさんは高齢者向けサービスと、貧困・片親・共働き家庭向けサービスを同時に兼ね備えた店を文具店の一角に作る予定をぼんやりと思い描いていたが、わたしとりいかという二人を抱え込んだおじさんは、その決意を強めた。それで、松野沢を離れる決意をしたということだそうだ。モモヨおばさんとはそれ以前に、どちらに暮らすかで揉めたらしく、わたしたちの存在はある意味では移動のキーになったとこのあいだ言っていた。
なんにせよ、過渡期だったのだろうと思う。
 

17,09,05
すっげーこまったの?ってとなりから言われてびびった。
バイトのおにいさんだった。
さむいからこれきてなよとばーさんがきるコート(←27,09,05 半纏! 琉華記す)をかしてくれた。
きてるとあったかいよって言ってくれた。
なんでこまったの?ぼくにおしえてくれない?めがねをかけたお兄さんはほおづをついてあたしのほうを見てにこっとわらった。
だってあたしかんけーないじゃん。おじさんとおばさんとぜんぜんかんけーないよね?なんでここまでするの?っていったらお兄さんはまゆ毛をひょいってあげた。
それがこまってたりゆうなんだ。
でも、そういう人たちだから。うしろにいる人たちは。めんどうみすっごくいいよ。かくいうぼくもめんどうみてもらったからね。まるっとかかえこんでもぜんぜんへいきな人たちなんだよ。モモヨさんにもそういわれたでしょ?
お兄さんのことばはかんたんだったけど、話はむずかしかった。
だってあたしの頭は大人ってしんようできないんだよなーって思ってたから。

 

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