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恋愛 / ラブ・ストーリー

君がいない世界なら、僕は生きていけない・1

   2018年1月10日  

 幸福から絶望まであと五分といったところだ。

 幸福からまっ逆さまに落とされる気分になるとは夢にも思っていなかった。

 誰にでも訪れる悲劇。まさか俺が当事者になろうとは──。

 神は人々の幸福の瞬間を認めたくないのかもしれない。

『神も人に嫉妬するときがある』どこかの学者がいっていたのを思い出した。

「それはいったいどんなときだ?」俺はその言葉を聞いたとき、ずっと考えたが答えはでなかった。

 学者も答えをいったかさえ覚えていない。そのせいで今もたまに疑問を残したまま記憶の海馬はクイズを出すように浮かんでくる。

 俺の偏頭痛はこういう見いだせない答えがいつまでも頭の中でどうでもいい記憶のゴミ溜めに埋もれているから電気回路がショートするようだ。

 その痛みがとれる日がくることを願って日常において難問の扉を開く鍵を探すことが稀有としてある。

 もっとも一度たりとも見つけられなかった。だから俺は普通の会社員を選んだ。

 でもこうして彼女が横で笑っていてくれる幸せがあれば、俺は十分だ。

 

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