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現代ドラマ

須磨子 第一話:苦い思い出

   2018年1月24日  

 
「群馬って、富岡製糸場かな?」
「お前、もう少し気の利いた話題はないのか?」
「いや、だって有名じゃないか・・」

工学部1年生で北海道生まれだという井上敬一は、周りがアイドルの話で盛り上がっているのに、社会科の教科書を持ち出し、「大丈夫か?」と笑われていた。

彼は背丈は須磨子より頭一つ高かったが、同じ田舎者同志、背伸びしなくていいと、なんとなく付き合い出すようになった。

そして、前期試験が終わり、来週には帰省するという時、「海に行こう」と誘われ茨城県に海水浴に出掛けた帰りのことだった。

あと10分で急行列車が上野駅についてしまう。“このまま帰りたくないな・・”、そう思っていた時、彼が手をギュッと握ってきた。

須磨子もその気だったから、上野駅に着くと、そのまま近くのラブホテルに二人で駆け込んでしまった。二人とも19歳、彼も童貞。

互いに裸になって、体をまさぐり合い、そのまま挿入された。痛いだけ、彼は「あっ・・で、出ちゃう・・」とあっけなく射精、「気持ちが蕩ける思い」を期待していた須磨子は、それで気持ちがすっかり冷めてしまった。

「どうしてなんだよ?」

別れを告げた時、彼は未練たらたらだった。

それから、何人かの大学生と付き合ったが、誰も「女とやる」ことしか頭になく、同年代の男の子とは付き合わなくなった。

 

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