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伝奇ロマン

怪盗プラチナ仮面 36 完

   

 プラチナ仮面は死んだ。

 捜査本部から汐留署刑事課に戻された俺は、引き続き真行寺内蔵介氏の警護を命じられたが、探偵はご機嫌斜めだった。

 

 

エピローグ

 

「ええ?」

 事務所の玄関口に立った真行寺内蔵介氏は、迷惑極まりないという表情を隠しもしなかった。それまでの腰の低さもかなぐり捨てて、口調までぶっきらぼうになっていた。

「プラチナ仮面は死んだんだろ? なんで今さら身辺警護が必要なんだよ?」
「いや、死んだとは確定してません。遺体は発見されてませんし」
「真っ二つに割れた仮面が見つかってるじゃないか。奴は死んだんだよ!」
「しかし、あの、私も命令されてるんで……」
「じゃあ何か? あんた上司の命令で俺の仕事邪魔しに来たのか?」
「……いえ、邪魔だなんて」
「とにかく、あんたの上司の、なんだっけ? 松崎警部に言っといて。金輪際三課さんのお手伝いは御免こうむりたいってね!」

 ドアは力任せに閉じられた。

 おいおい待ってくれよ、もう松崎さんは俺の上司じゃないって。捜査本部は事実上解散して俺は汐留署の刑事課に戻されてるんだから。

 「真行寺内蔵介の身辺警護を継続せよ」というのは刑事課長の命令だった。やれやれ。課長には「本人が強く辞退の意向を示している」とでも報告するしかない。
 

 ……などと考えつつ階段を降りようとしたら、背後から「おい」と声を掛けられた。

「そう肩を落としなさんな。茶でも飲んでいきなよ」
 

 

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