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現代ドラマ

鈴子 第八回 信頼

   

2回生議員となった健一は誠実さで周囲の信頼を勝ち得ていく。懸案だった法人会長野会長との関係も、最大の支援者である吉岡社長の後押しで、修復できた。

また、鈴子もママ世代だけでなく、女性陣も含め多くの人たちからの信頼され、姑の雅代との世代交代は明らかだった。

 

 
誠実さと弱さ
 

「こんにちは。」
「やあ、いらっしゃい。先日は挨拶できなくて、すみません。」
「いえいえ。そんなことより、智樹君、よかったですね。」

議員会館に訪ねてきた俊夫と健一はさっそくサッカー談義に花を咲かせていた。

「俊夫さんはよく体が動きますね。」
「そんなことありませんよ。翌日は足がパンパン、階段を上がるのも辛くて。」
「だけど、大したもんですよ。私なんか、このお腹ですから、ははは。」

コーヒーカップを手にした健一は少し膨らんでいるお腹を摘まんでいた。

「嫌なことを忘れられる、最高のストレス解消策です。」

俊夫も美味そうにコーヒーを啜っていた。

「健一さんは何かされていたんですか?」
「ラクビーですが、補欠でしたから、大したことはありません。」
「いやあ、ラクビーはきついですよ。」
「ははは、私は補欠で怠け者だから、何でもきついです。」
「何を仰いますか、ははは。」

サッカー談義が一段落したところで、俊夫はカバンから資料を取り出し、本題を切り出した。

「今日お伺いしたのは、5月のパーティの件です。」
「あ、いや、いろいろご心配をお掛けしてしまい、本当にすみません。本来ならば、こちらからご挨拶にお伺いしなければいけないのに、申し訳ございません。」
「いえいえ。気にしないで下さい。」

4ケ月前、法人会の長野会長との関係がこじれてしまい、選挙は大苦戦を強いられてしまった。その関係は今も修復できていない。
 

 

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  1. 丸山 利子 より:

    鈴子さんと健一さんのこれからの山あり谷ありの生活の結末が楽しみです。
    登場人物が少ないのは読み手としては大変助かります。

     

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