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現代ドラマ

鈴子 第十七回 二人三脚

   

 
公職選挙法第199条の2
 

平成28年(2016年)、鈴子たちの活動は更に多くの賛同者を産み、各地域のイベントに呼ばれるようになった。

「4月29日、みどりの日にちなんで『緑のフェスティバル』があります。花の植え付けや種まきを指導して下さい。」

「5月15日に植樹祭があります。是非ともご参加下さい。」

こういう行政主催のイベントは現職議員も来賓で参加するが、

「6月5日、バス通りの両側にアサガオを植えます。是非、ご指導下さい。」
「どんな色の花が咲くか、今から楽しみですね。子供たちに観察日記をつけてもらいましょう。」

「7月3日、夏休み前に町内の清掃をします。助けてください。」
「クリーン大作戦ですね。喜んで。」

といった地域行事は議員などは呼ばれない。親密さは一緒に活動してこそ深まるもの。

「おい、うちも何か活動しないと、どんどん浸食されてしまうぞ。」
「いやあ・・とにかく様子を見に行ってきます。」
「そうだ、直ぐに行って来い!」

ここで焦ったライバル陣営は初歩的なミスを犯してしまった。

「どうも皆さん、これをお使い下さい。」と行事参加者全員にタオルを配ってしまった。

これは「公職にある者」が当該選挙区内にある者に対し、「いかなる名義をもつてするを問わず、寄附をしてはならない」と定めた公職選挙法第199条の2に反する行為だった。

 

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