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ラブコメ

ひねくれ俺たちの青春シャウト 14

   

 
 帰り道、アパートが同じ俺と夢見はほろ酔い気分でゆらゆらと同じスピードで歩いていた。俺は水をがぶ飲みすることによって、ワイン澤崎から普段の俺へと戻った。いや、退化した。夢見に関しては、酒が弱いくせに強がって飲んでたせいもあって上機嫌だ――と言いたいところだが、悪酔いしていた。道中のコンビニによって、色々吐き出してきてからは、体調は戻ったみたいだが機嫌が少々悪い。だから俺たちはほとんど会話を交わすことなく、帰路を共にしていた。
 飲み会のあとは、決まって寂しい。飲み会に限ったことじゃない。祭りのあとだとか、とにかくわいわいきゃーきゃー楽しんだあとの帰り道は異常なほどセンチな気分にさせられるのだ。解決のしない悩みごとをくよくよと考えてしまう。
 俺はなんでモテないんだ。とか、コミュ力が欲しい。だとか、とにかく自分を戒め、とことん落ち込む。俺が酒好きな理由は、酔っていると悪いことが忘れられるからかもしれない。
 ふと、そんなことを思った。
 あーダメだダメだ。思考がネガティブ過ぎる。もっと愉快なことを考えよう。そうだ、今日、ワインで人格が変わると発覚したことは俺にとってきっとプラスになる。あり得ない話のようだが、実際に俺の体に起きたことだし、たしかに、人格変貌とまではいかないまでも、普段なら思いつかないような思考、言動が次々と浮かんできたのはたしかだ。
 待てよ、てことは俺、自由自在に自分の人格を操れるってことか? もしそうだとしたら、リア充の輪に入るのも、彼女を作るのも、なんだか案外簡単なことに思えてきたぜ。
 
 

≪つづく≫

 

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