幻創文芸文庫 (β)

小説好きの創作小説を無料配信*スマホ対応

現代ドラマ

決して許さない 第四回 雅代を襲った悲劇

   

 
「さあ、行くぞ。」
「帰して下さい、お願いです・・」
「ははは、泣くな。東京に帰ったって、つまらないじゃないか。ロシア、いいぞう。」
「いやです、いやです・・」

雅代は覚醒剤の影響で酷い疲労感に襲われていたが、意識ははっきりしていた。だから、両脇を男たちに抱えられると、「離して、手を離して!」と身を捩ってその手を振り解こうと必死に抵抗するが、所詮、男には敵わない。

「諦めなよ。もう決まったことだ。」と引きずられるように外に出されると、停めてあったワンボックスカーに押し込まれてしまった。

港に着いて、ロシア人に引き渡されたら、いつ日本に帰ってこれるか分らない・・雅代は外の景色を食い入るように見つめていたが、スライドドアを閉めようとしていた男が、「見納めだな。」とほんの少し間をドアを開けていたその隙に、雅代は男の脇をすり抜け、道路に飛び出した。

「あ、待て、おい、待て!」

慌てた男たちが雅代を捕まえようと追いかけたが、暗闇の中、必死に逃げる雅代は簡単には捕まらない。が、その時、走ってきたトラックに雅代の体はダーンと弾き飛ばされてしまった。

「あああ、やっちまったな・・」

男たちが駆け寄った時、道路に叩きつけられた雅代の頭からは真っ赤な血が流れていた。
 
 

(続く)

 

-現代ドラマ
-, , , ,

シリーズリンク

決して許さない 第1話第2話第3話

レビュー

この作品はいかがでしたか?
あなたの感想を送って、作家を応援しよう!

  1. 丸山 利子 より:

    激しい展開で驚いています、高尾の悪行や、雅代の事件や事故など展開があまりにも早くてこの先どうなるのか全く見当がつきません、そこが作者の狙いなのかもしれませんが。 また次回も読ませてもらいます。

     

レビューを書く

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

おすすめ作品