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現代ファンタジー

キッズ・レンタル4(全4話)

   

 ロボットが動かなくなったのは“ともだち”というものに憧れ、ロボットの思考回路の命ともいえるメモリーチップが情報の整理ができずに火花が弾けるくらいショートしていた。

 レンタルショップに回収された蒼空とは別れ意味する。だが、改は悲しみなどいっさいなかった。

 後日、プログラムの情報を解析したと、あのロボットをレンタルしてくれた研究所の博士が教えてくれたがとんでもないことがわかった。

「ハゲとヒゲか」

 暴走した蒼空が名響を襲った本当の理由、改にもふと互いの心の中に、そして過去に凄絶な人生を生き抜いてきた荒さが隠れていたのかと疑った。しかし、改には見当もつかない。名響だってそんな気性の荒さがあるとは思えない。厳しさはあるが、それは躾やルールにおいての経験からくる大人としてのマナーだ。

 決して幼少の頃の暴挙などない。博士に事実をそのまま話した。すると、博士の曇り空のような顔が気色悪く、それでいてなにか言いよどむものがある。

 隠匿しようと思えばできたかもしれない。なんといってもただの機械だ。不具合や故障があったのかもしれない。だが、事実はちがった。

 以前の使用者のデータが混ざり込んでしまった。完全に消去したはずが、ファイルのコンテンツが一つ残っていたとのことだ。ほんらい男女二人の記憶や性格を盛り込むのだが、それが以前の使用者のデータを含め四つになってしまったという。

 だからといってあのような暴走はしない使用者であると必死に訴える博士だが、どうやら人格が四つも混同してしまうとシステムがバグを産むようだ。

 要するにエラーとなり、第五の人格形成が暴徒化する。

 そういう場合のフォローは博士のいる研究所にデータが自動的に送信されるはずだが、蒼空の中の独自システムが拒んだとみられる。そのせいで発見が遅れた。これが最大の原因ということだ。

 

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