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異世界ファンタジー

遥かなる歌声の物語 -第3話 『王帝派』vs『神殿派』-

   

異世界アレリア・ノースには、覇権を争う二つの勢力があるという。
一つは、現在この世界を統治している王帝を支持する『王帝派』。
もう一つは、ハルカを召喚した神官長を筆頭とする『神殿派』。
『神殿派』は、歌巫女であるハルカを利用し、その権威を全世界に知らしめようと目論んでいたらしいが……。

 

 長い長い地下通路を抜け、地上へ出た頃には、辺りはすでに夕暮れを迎えていた。
 かなりの距離を歩いたため、ハルカの足は文字通り棒のようである。ソファを見た途端、全身を投げ出すように座ってしまった。
「ハルカ、大丈夫?」
「はい。……行儀悪くてすみません」
「いいよ。好きな格好で休んだらいい」
 たどり着いた先は、街の外れにあるというラッシュの別邸だった。リーガスがいれてくれた温かな飲み物をもらって、ホッと一息である。
「それにしても、地上へ出たらいきなり家の中だったのには驚きました」
「ははは……。でも、逃げ道としては正解だろ? 下手に外へ出るより見つかりにくい」
「そうですね、確かに」
 家主のラッシュは、街への買い出し兼情報収集へと出かけたため、今はリーガスと二人で留守番である。
「そうだ、ハルカ。何か聞きたいことあったらどうぞ」
「あ、じゃあ……。リーガスさんのことを聞いてもいいですか?」
「えっ、俺?」
「はい。……その、何を聞いたらいいかわからなくて、思いついたことから」
 異世界アレリア・ノースや歌巫女のことも気になるが、そもそもどこからどう問えばいいのかがわからない。となれば、しばらく行動を共にする可能性の高い彼のことを聞いておきたかった。
「話せる範囲でいいので。お願いできますか?」
「わかった」
 そんなハルカに、快く頷いたリーガスである。

 

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遥かなる歌声の物語 第1話第2話第3話

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