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ノンジャンル

風景の見える箱

   

 溜め込んでいたメールのチェックが出来たのは12月も半分が過ぎた頃。

 懐かしい文字に目を疑う、『こんにちは、窓枠職人さん』

 メールのタイトルをクリックすると、彼女らしい文面で綴られている長い感想と便りだった。

 ――が、着信されていたのはほぼひと月前。

 最後の追記に記されていた文字を見て、僕は焦ってカレンダーを見た。

 記されている日付は今日、カレンダーを見た後確認したのは時計。

 記されている時間はもう少しでやってくる。

 どんなに急いでもその時間に指定された場所には行けない。

 可能な限り、僕が来るまで待つと書かれてはいるけれど、このメールに対し返信をしていない僕のことを待つだろうか。

 それ以前にその場所に彼女が来ているとは限らない。

 それでも僕ははじめて女性に会うという格好には程遠い普段着にコートを羽織ってその場所に急いだ。

 

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